14.3. 作用素ノルム
- No associated Lean code or declarations.
作用素ノルム.
有界線形作用素 T:X\to Y に対して
\|T\|
:=
\sup\{\|T(x)\|_Y \mid x\in X,\ \|x\|_X\le 1\}
を T の作用素ノルムという.
- No associated Lean code or declarations.
有界線形作用素 T:X\to Y に対して次が成り立つ.
-
任意の
x\in Xに対して
\|T(x)\|_Y\le \|T\|\,\|x\|_X
-
もしある
C\ge 0が存在して
\|T(x)\|_Y\le C\|x\|_X
\qquad (x\in X)
ならば
\|T\|\le C
である
特に \|T\| は上の不等式を満たす最小の定数である.
(1)quad
x=0 なら自明である.
x\ne 0 のとき
u:=x/\|x\|_X とおくと \|u\|_X=1 だから,作用素ノルムの定義より
\|T(u)\|_Y\le \|T\| である.
したがって
\|T(x)\|_Y
=
\|x\|_X\|T(u)\|_Y
\le
\|T\|\,\|x\|_X.
(2)quad
\|x\|_X\le 1 なら
\|T(x)\|_Y\le C\|x\|_X\le C である.
したがって単位球上で上限をとれば
\|T\|\le C を得る.
- No associated Lean code or declarations.
有界線形作用素全体を \mathcal B(X,Y) と書く.
- No associated Lean code or declarations.
作用素ノルムは \mathcal B(X,Y) 上のノルムである.
まず \|T\|\ge 0 であり,\|T\|=0 なら前命題より任意の x\in X に対して
\|T(x)\|_Y\le \|T\|\,\|x\|_X=0 だから T(x)=0 である.
したがって T=0 である.
逆向きは明らかである.
次に a\in\RR に対して
\|aT\|
=
\sup_{\|x\|_X\le 1}\|aT(x)\|_Y
=
|a|\sup_{\|x\|_X\le 1}\|T(x)\|_Y
=
|a|\,\|T\|
である.
最後に S,T\in\mathcal B(X,Y) に対し,任意の \|x\|_X\le 1 について
\|(S+T)(x)\|_Y
\le
\|S(x)\|_Y+\|T(x)\|_Y
\le
\|S\|+\|T\|
である.
上限をとれば
\|S+T\|\le \|S\|+\|T\| を得る.
したがって作用素ノルムはノルムである.
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合成に関する評価.
X,Y,Z をノルム空間とし,
T\in\mathcal B(X,Y),
S\in\mathcal B(Y,Z) とする.
このとき
S\circ T\in\mathcal B(X,Z) であり,
\|S\circ T\|\le \|S\|\,\|T\|
が成り立つ.
任意の x\in X に対して
\|(S\circ T)(x)\|_Z
\le
\|S\|\,\|T(x)\|_Y
\le
\|S\|\,\|T\|\,\|x\|_X
である.
したがって S\circ T は有界線形であり,
前命題より
\|S\circ T\|\le \|S\|\,\|T\| を得る.