Lebesgue積分講義ノート

14.1. 動機づけ🔗

関数解析で重要なのは, 関数空間の中の点としての関数だけではない. 関数を別の関数へ,あるいは実数へ送る写像も同じくらい重要である.

例えば f\longmapsto \int_0^1 f(x)\,dx は関数を1つの数へ送る. また f\longmapsto \left(x\mapsto \int_0^x f(t)\,dt\right) は関数を別の関数へ送る. さらに f\longmapsto f' という微分作用素もある.

これらはすべて線形であるが, 極限に対する振る舞いは同じではない. 積分作用素は安定であるのに対し, 微分作用素はノルムの取り方によっては不安定になる. その違いを正確に言い表すのが「有界性」である.