Lebesgue積分講義ノート

12.4. L^p(X) 空間🔗

以後,測度空間 (X,\calM,\mu)1\le p<\infty を固定する.

Definition12.4.1
uses 0used by 0XL∃∀N

可測関数 f:X\to\RR\int_X |f|^p\,d\mu<\infty を満たすもの全体を \calL^p(X) と書く.

Remark. fg が a.e. で一致するなら, 第8章と第9章の a.e. 不変性より \int_X |f|^p\,d\mu=\int_X |g|^p\,d\mu である. したがって L^p では,関数を点ごとにではなく 「a.e. の違いを無視した同値類」として扱うのが自然である.

Definition12.4.2
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L^p(X). \calL^p(X) の上に f\sim g \iff f=g \quad \text{a.e.\ on } X という同値関係を入れる. この同値類全体を L^p(X) と書く.

Definition12.4.3
uses 0used by 0XL∃∀N

L^p ノルム. f\in L^p(X) に対して \|f\|_p:=\left(\int_X |f|^p\,d\mu\right)^{1/p} と定める.

Remark. 厳密には f は同値類であるが, 記号が煩雑になるのを避けるため, 代表元も同じ記号 f で書く. 上の量が代表元の取り方によらないことは a.e. 不変性から従う.

Proposition12.4.4
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L^p(X) は実ベクトル空間である.

Proof for Proposition 12.4.4
uses 0

f,g\in L^p(X)a,b\in\RR を取る. 可測性は第7章で示した和とスカラー倍の可測性から従う.

また任意の実数 u,v に対して |u+v|^p\le (|u|+|v|)^p\le 2^{p-1}(|u|^p+|v|^p) が成り立つから,

|af+bg|^p \le 2^{p-1}\bigl(|a|^p|f|^p+|b|^p|g|^p\bigr)

である. 右辺は可積分であるから \int_X |af+bg|^p\,d\mu<\infty を得る. よって af+bg\in \calL^p(X) である.

さらに f\sim f'g\sim g' なら af+bg=af'+bg' a.e. だから,演算は同値類上でもwell-definedである. したがって L^p(X) は実ベクトル空間である.

Proposition12.4.5
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X=(0,1]\lambda をLebesgue測度とし, f(x):=x^{-1/2} とおく. すると \int_0^1 |f(x)|\,dx=\int_0^1 x^{-1/2}\,dx=2<\infty だから f\in L^1((0,1],\lambda) である. しかし \int_0^1 |f(x)|^2\,dx=\int_0^1 x^{-1}\,dx=\infty だから f\notin L^2((0,1],\lambda) である. このように,p が変わると空間も変わる.