Lebesgue積分講義ノート

10.1. 動機づけ🔗

第1章で見たように,Riemann積分では極限と積分の交換は繊細である. 例えば,Riemann可積分関数列が点ごとに収束しても, 極限関数はRiemann可積分とは限らない. Dirichlet関数の例はその典型であった.

測度空間上の積分の強みは,極限の交換を可能にする十分条件が明確である点にある. 実際,現代数学では f_n \to f という極限に対して \int f_n\,d\mu \to \int f\,d\mu を言いたい場面が非常に多い. 本章では,そのための代表的な4つの定理を学ぶ.

以後,測度空間 (X,\calM,\mu) を固定する.